Eテレの「ピタゴラスイッチ」や「0655/2355」。TVコマーシャルの「バザールでござーる(NEC)」や「スコーン(湖池屋)」。プレイステーションソフト「I.Q」。これだけでも、どれか3つくらいは聞いたことがあるでしょう。
これらは、1990年代から現在に至るまで、数多くの作品を生み出してきた表現者・教育者佐藤雅彦氏の作品。あまりにも自然に知っているこれらの作品が一堂に会した大規模個展とも言えるのが『佐藤雅彦展 新しい×(作り方+分かり方)』です。
vol.1の今回は、横浜美術館のリニューアルオープン記念展として開催される同展が、どんな展覧会なのか、どんなものが見られるのかをご紹介します。
名作がずらり。佐藤雅彦作品の大規模個展!

展覧会というとアート作品をイメージしますが、『佐藤雅彦展 新しい×(作り方+分かり方)』は、表現の背景にある“作り方”の展覧会です。
教育に携わりたい思いを胸の奥に沈めて広告代理店に就職した佐藤青年。以降、「作り方を作る」という独自の理論やアイデアで作ってきた作品が、ずらりと展示されています。
「作り方を作る」というとちょっと小難しく思えますが、作り方のルールから見せてくれるという太っ腹な内容。
好きな作品、気になる展示から見れば、点と点が繋がる瞬間があるし、順を追って見ていくと、連綿と繋がっていく「なるほど!」をたくさん得られます。
意外と知っているどころか、日常への染み渡り感にびっくり。

驚くべきは、世の中がこんなにも佐藤雅彦作品にあふれているということ。映像作品に関しては、そのフレーズ! そのリズム! 知ってる!! という作品ばかり。
もしかして世界は佐藤雅彦作品でできているのでは? と思わされるほど、馴染みのある作品が展示されています。
作り方から作られた作品は、新しさはもちろんのこと、その構成にハッとする美しさがあります。画像右下の住友銀行のポスターなんて、構成も要素もとてもシンプルなのに主題はきちんと伝わるさりげなさの粋!
さまざまな作品の背景にある独自の作り方を、惜しげもなく解説する動画もたくさんあり、それが展示の主体となっているパートもあります。
さまざまな表現に通底する作り方を知ることで、なるほどこういう仕組みだったのか! とか、だからこんなに印象に残るのか! という発見もたくさんできる内容です。
横浜美術館で開催中。会期は2025年11月3日まで

『佐藤雅彦展 新しい×(作り方+分かり方)』は、横浜美術館で絶賛開催中。会期は2025年11月3日までと、まだ2ヶ月ほどあります。日時指定が必要なので、チケット購入の際にはご注意ください。
そして、とんでもない人気のため、9月10月の土曜日は開館時間を20時まで延長! 美術館の夜間開館って、なんだかワクワクしますよね。退館時に外が暗いと、なんだか現実に戻りきらない感じがして、結構好きだったりします。
夜間の日時指定券は、9月5日(金)10:00から予約開始しています。気になる方はぜひチェックしてくださいね。
次回、vol.2では、実際に鑑賞させていただいて、気になった作品をご紹介します。ピタゴラスイッチ贔屓の方、いいものが見られますよ。
横浜美術館リニューアルオープン記念展
『佐藤雅彦展 新しい×(作り方+分かり方)』
⚫︎会期
2025年6月28日(土)〜11月3日(月・祝)
⚫︎会場
横浜美術館
神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
⚫︎開館時間
10:00~18:00(入館は17:30まで)
⚫︎休館日
毎週木曜日
⚫︎入場料
一般2,000(1,900)円
大学生1,600(1,500)円
中学・高校生1,000(900)円
小学生以下無料
※お客様の鑑賞環境の確保のため7月12日(土)より日時指定券を導入しています。
既にチケットをお持ちの方(オンラインチケット購入済の方、各種招待券、招待状お持ちの方等)、これからチケットを購入される方、
無料入館対象の方(小学生以下の方、障がい者手帳をお持ちの方と介護の方等)もご入場には日時指定券が必要です。
詳細はこちらをご覧ください。
※観覧券(日時指定券)はオンラインにて発売中です。
※( )内は有料20名以上の団体料金[要事前予約(TEL:045-221-0300)、詳細はこちら]
※障がい者手帳をお持ちの方と介護の方(1名)は無料(ミライロID可)
※同時開催のコレクション展も、「佐藤雅彦展」チケットで観覧当日に限り入場できます。
『佐藤雅彦展 新しい×(作り方+分かり方)』公式サイト