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【1700円】故郷ナンシーと憧れのパリ『没後120年 エミール・ガレ:憧憬のパリ』〜経験で磨いたバランス感覚の妙

ここまで、ガレが家業に入り、事業主となり、輝かしい成功をおさめ、その立場から故郷とパリの狭間に揺れ悩んでいた時期の作品をご紹介してきました。お付き合いいただきありがとうございます。

今回は、1901年以降のガレの最晩年の作品をご紹介します。磨き上げられたバランス感覚で使われる技法が生む美しさに注目です。

最晩年の作品に込められた技法の数々

ガレの芸術家としての人生は、長かったのでしょうか、短かったのでしょうか。約37年の芸術家人生の中で、ガレはまるで発明家のようにガラス工芸の技法を生み出してきました。

それらの技法をふんだんに使って生み出した作品は、過不足なく美しいもの。経験によって磨かれたバランス感覚の成せる技といえるでしょう。

ランプ「ひとよ茸」エミール・ガレ(1902年頃)/サントリー美術館蔵

会いたかったよ……!! メインビジュアルとなったランプ「ひとよ茸」。鑑賞しながら、まだかまだかと待っていた節さえあるほどに、ガレ展といえば「ひとよ茸」という印象になっていました。

美しく見えるように、最適に整えられた環境での展示は、ポスターで見ていたよりもかなり透明感のある印象です。光の当たったガラスですから、それはそうなのですが、これもやはり実物を肉眼で見る価値がある作品だと感じます。

ぐるりと全周見られる展示なのも嬉しいポイントでした。

脚付杯「蜻蛉」エミール・ガレ(1903年−1904年)/サントリー美術館蔵

脚の付け根の黄色が作るコントラスト、あまりに美しくないですか? 乳白色のガラスにさまざまな色のガラスを混ぜ込み、大理石のようなマーブル模様を作り出しているのだそう。

マルケトリと溶着で器と一体化したような印象の蜻蛉に施したエングレーヴィングは杯にも施されており、艶のないやわらかな印象になっています。

本作も光の当たり方の妙で、角度によって印象が変わります。ぜひお気に入りポイントを見つけて楽しんでみてください。

掲出されている年譜にも注目

ガレの一生と、エミール・ガレ商会のその後を網羅した年譜も展示されています。個人的には見ずに出てしまうことも多いのですが、今回はフォントの可愛さも手伝って、きっちり読みました。

そばにベンチも用意されているので、休憩がてら座って眺めてみるのもおすすめです。

会期は2025年4月13日まで。東京ミッドタウン内、サントリー美術館にて

2025年2月15日から開催中の『没後120年 エミール・ガレ:憧憬のパリ』。会期は2025年4月13日まで。(作品保護のため、会期中展示替えを行います。)

会場であるサントリー美術館は、地下鉄大江戸線六本木駅8番出口直結。東京ミッドタウン ガレリアの3階にあります。公式サイトに道案内の画像もありますので、方向感覚に不安のある人は、事前にチェックしておくと安心です。筆者も大変助かったうちのひとりです。

21歳で初めての万博を経験。その後3度のパリ万博出展を重ねる中で世界的に評価されたガレ。58歳の若さで人生の幕を閉じますが、最晩年にも作品から離れることはありませんでした。

そんなガレの没後120年に開催されている本展。ガレが作品に傾けた思いや情熱を体感しに、足を運んでみてはいかがでしょうか。

『没後120年 エミール・ガレ:憧憬のパリ』

⚫︎会場
 サントリー美術館
 東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階

⚫︎開館時間
 10:00~18:00(金曜日は10:00~20:00)
 ※3月19日(水)、4月12日(土)は20時まで開館
 ※いずれも入館は閉館の30分前まで
 火曜休館(4月8日は18時まで開館)

⚫︎アクセス
 都営地下鉄大江戸線六本木駅 出口8より直結
 東京メトロ日比谷線六本木駅 地下通路にて直結
 東京メトロ千代田線乃木坂駅出口3より 徒歩約3分
 都営バス(渋谷発)都01「六本木駅前」下車 徒歩約2分
 ちぃばす(赤坂ルート)「六本木七丁目」、「檜町公園」下車 徒歩約1分
 詳しくはこちら

⚫︎関連イベント
 「エデュケーターによる鑑賞ガイド」
 開催日:隔週土曜日(3/22、4/5)
 開催時間:11:00~、14:00~(各回 約20分)
 定員:各回95名 当日先着順(満席になり次第受付終了)
 会場:サントリー美術館 6階ホール

サントリー美術館公式サイト

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