三菱一号館美術館にて開催中の『アール・デコとモード 京都服飾文化研究財団(KCI)コレクションを中心に』。ドレス、テキスタイル、服飾小物、絵画など多角的な視点から、その変遷を辿る企画展。
2025年はアール・デコ博覧会の開催から100年目にあたります。本展は、当時の服飾の流行を、絵画、工芸、グラフィック作品などとともに検証する展覧会です。
ファッションの転換点=社会の転換点
第一次世界大戦は、戦後、社会の空気を大きく変化させました。それは、女性のファッションにおいても大きな転換点となり、装飾的で曲線的なアール・ヌーヴォー様式から、直線的で軽やかで実用性を重視したアール・デコ様式へと姿を変えます。
アール・デコとモード展では、1920年代以降の服飾の変化を軸に、モードがどのように社会や女性の生き方と結びついていったのかをたどっていきます。
パリ屈指のメゾンが生み出す、“1920年代の”ドレス

展覧会の中心となるのは、当時のパリを代表するクチュリエたちのドレス。第一次世界大戦後、社会の変化とともに女性の生き方も変化。
曲線的で装飾の多いアール・ヌーヴォー期のシルエットから一変、活動的な女性のためのドレスへと変遷を遂げます。
時代の変化を敏感に取り入れたシャネル。服の構成や作り方を新たに開拓したヴィオネ。流行と品格と優雅さを兼ね備えたランバンのドレスは、当時の女性が求めていた理想像そのものでした。
日本でいうところの「ハレとケ」を両立させるような絶妙なバランスを感じつつ、100年前に新鮮さを見つけられる気もします。
煌びやかな装飾品には日本の技術も

服が変われば靴も変わります。西洋の女性が歴史上初めて膝下を露出するようになり、靴の装飾がこれまでになく注目されたのも1920年代。ラインストーンや手彩色による細密で精巧な装飾が足元にも施されるようになります。
アクセサリーと同様に趣味嗜好が強く現れる部分として、さまざまなこだわりを持って作られたヒールのサンプルをたっぷりと堪能できます。

また、工芸家ジャン・デュナンは、日本で学んだ漆芸を用い、漆を金属に塗布するなど斬新なアイデアでバックルやコンパクトなど、服飾小物を多数制作しました。
その他にも、香水瓶や宝飾品、化粧小物や喫煙具など、さまざまな作品を見ることができます。
アール・デコ期の絵画に描かれた女性たち

ドレスや装飾品と併せて、絵画も展示されています。
当時の女性たちを描き出した作品は、トーンやタッチこそ違えど、どれも鮮やか。女性が人間らしく輝いているように感じられます。

個人的に大好きなドローネー作品も展示。ソニア・ドローネーは、絵画だけでなくファッションやテキスタイルなどさまざまな分野で才能を発揮してきました。
夫のロベール・ドローネーと共に、フランスの現代美術の創設者のひとりともされており、1920年代のモードを語るに欠かせない芸術家といえるでしょう。
三菱一号館美術館にて開催中。会期は2026年1月25日まで。

『アール・デコとモード 京都服飾文化研究財団(KCI)コレクションを中心に』は、三菱一号館美術館にて、2026年1月25日まで開催中。
地下鉄やJR各線からも徒歩5分前後とアクセスも良好。お出かけのついでにも立ち寄りやすいのも嬉しいですね。また、第2水曜日は20時まで開館しているため、お仕事帰りにキラキラを浴びたい気持ちにも応えてくれます。
次回vol.2では、実際に展覧されている作品の中から、撮影可能なものを中心にご紹介します。
『アール・デコとモード 京都服飾文化研究財団(KCI)コレクションを中心に』
⚫︎会期
2025年10月11日(土)- 2026年1月25日(日)
⚫︎開館時間
10:00-18:00
金曜日と会期最終週平日、第2水曜日は20:00まで
※入館は閉館の30分前まで
⚫︎休館日
祝日・振替休日を除く月曜日
会期最終週の1/19は開館
⚫︎観覧料金
一般 2,300円
大学生・専門学校生 1,300円
高校生 1,000円
※価格はすべて税込
※障害者手帳をお持ちの方は半額、付き添いの方1名まで無料
お得なチケット情報の詳細はこちらをご覧ください。
⚫︎アクセス
・電車
JR「東京」駅(丸の内南口)徒歩5分
JR「有楽町」駅(国際フォーラム口)徒歩6分
東京メトロ千代田線「二重橋前〈丸の内〉」駅(1番出口)徒歩3分
東京メトロ有楽町線「有楽町」駅(D3/D5出口)徒歩6分
都営三田線「日比谷」駅(B7出口)徒歩3分
東京メトロ丸ノ内線「東京」駅(改札口・地下道直結)徒歩6分
・バス
最寄の停留所は「東京国際フォーラム前」
三菱一号館美術館の正面に停車。
その他、詳細は公式サイトをご確認ください。


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