“クラフト=こだわり”を表すワードとしてすっかり定着している昨今。チューハイ界にも個性豊かなクラフト系商品が続々と登場しています。生粋のクラフトビール推しである筆者が、趣向を変えておすすめのクラフトチューハイをセレクト。
今回ご紹介するのは、宝酒造から販売されているご当地チューハイ『寶CRAFT』シリーズの「滋賀アドベリー」です。
『寶CRAFT』滋賀アドベリー
“チューハイといえばやっぱりタカラでしょ”
日本のアルコール界の先駆者「宝酒造」のチューハイは、ほかのチューハイとはちょっと違う…細かいことはわからないけれど、とにかく美味しい! チューハイ選びに迷ったら、とりあえず「宝酒造」の製品にしておけば間違いない。日本のお酒好きたちの全幅の信頼を勝ち取っている老舗メーカー「宝酒造」からシリーズとして販売されているご当地チューハイ『寶CRAFT』。
これまでにも同じく「寶CRAFT」シリーズの「愛媛宇和ゴールド」や「馬路村ゆず」をご紹介してきました。
全国各地の名産品を原材料に、約2万樽・80種類以上の中から厳選された樽貯蔵熟成焼酎を合わせて製造されている、こだわりのチューハイシリーズ。今回ピックアップしたのは滋賀県バージョンである「滋賀アドベリー」です。
滋賀県・安曇川産の希少なベリー
チューハイの原材料として使用してあるアドベリーとは、滋賀県高島市安曇川(あどがわ)町で生産されているポイセンベリーというキイチゴの一種のこと。もとはニュージーランドからやってきた品種で、日本の主な生産地は安曇川町あることから、町の頭文字をとってアドベリーと名付けられたわけです。
アドベリーは収穫期間が短いこともさることながら、日持ちしないことでも知られていて、1日2日で傷んでしまうのだとか。生の果実が市場に出ることもほとんどない、レアな作物なのです。
“まぼろしの果実”ともいわれるアドベリーの果汁とピューレを厳選樽貯蔵熟成焼酎とブレンド。アルコール度数は8%とやや高めです。
飲み口の第一印象は、ワインでした。
ベリー系のお酒というと甘さを前面に押し出したものが多いですが、このチューハイは熟成感が強め。ワインを飲んだ時のような深みを感じます。
アルコール感もしっかりあって、飲みごたえも◎。かといって重さはなく、チューハイらしい軽やかさですいすい飲めてしまいます。
ワイルド系ベリーの旨味
“洗練されている”というより“野性味がある”味わい、というのが個人的な印象。昔々、山陰地方にある祖母の庭になっていた野生のベリーを摘み取ったときのような…自然を感じるテイストです。
今回は氷を入れて飲みましたが、このチューハイの場合は氷なしの方がより味わいを楽しむことができそう。スパークリングワインを楽しむように、食前酒としていただくのもおすすめです。