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【1000円】考古学も解剖学もカルチャーも!尼崎『シャレコーベ・ミュージアム』で行く末と人生を見つめるvol.2〜生活も学術も美術もシャレコーベと共に

『シャレコーベ・ミュージアム』ってなに? というところをご紹介したのが前回。人間の最期の姿に自分の人生を見つめてみてほしいという思いを受け継ぎ、初代館長の膨大なコレクションを展示しています。

vol.2となる今回は、その膨大な展示品の中から、注目すべきものや、思わずニヤッとしたものなどをご紹介します。

生活密着型から人類考古学や美術品まで多岐にわたる展示

収蔵品数は、vol.1でお伝えしたとおり、約8000点。生活雑貨や近代美術品、レプリカや本物を美術品に磨き上げたものまで、多種多様なシャレコーベたちが展示されています。

1階は生活に直結するタイプの人たちがわんさか

暖簾! しかも加賀染。

あまりにも生活でいいなぁと感じたのが、スタッフさん向けの給湯スペースを覆う暖簾。しかもただの暖簾ではなく、加賀染なのもまたいいですよね。

こちらも生活の中にグイッと入ってくるタイプのスカルたち。

アラフォー世代の人は懐かしみを禁じ得ないタイプの展示品の数々。

雑貨もたくさんありますが、お酒や食品のラベルなどにも多く採用されていたことに、今になって気がつきます。

バンTもたしかにスカルデザイン多かったもんね。

2階ではたっぷりハロウィンを楽しめる

懐かしさがすごい!!!

音に反応するおもちゃがあちこちにあって「手をたたいてみて」という案内に素直に手をたたくと、そこかしこから絶叫や笑い声が聞こえてきます。

光っている数と聞こえてくる声の数が合わないな? と見回してみると、そっち?!という棚で高笑いしていました。

画像の電動操作スイッチは、光る鳴る動く系の展示を動かせるもの。

11月3日に開催されるハロウィンイベントでのみ稼働します。子どもも大人も、スイッチあると押したくなりますからね。

当日は照明を落としての展示となるそうで、押したら光る・笑う・叫ぶのアクティビティは、盛り上がりそうでいいですよね。

日本のハロウィンは、イベントとしての側面が色濃いと感じています。そのイベントを子どもの教育の場としてうまく利用できる機会が、シャレコーベ・ミュージアムのハロウィンイベントなのかなと感じます。

骸骨は守神

日本では気味悪がられがちですが、ネパールやブータンなどヒマラヤ周辺の、ヒンズー教や仏教を信仰している国では骸骨を守神とする文化もあります。

また、映画「リメンバー・ミー」(2017)のモチーフになった《死者の日》。日本のお盆に近いものだそう。死者を思う気持ちは誰しも持ち合わせているのでしょうね。

3階には人類考古学的資料や美術品がたくさん

3年かけて作られた、世界最大級の木製スカル。実は2体失敗しているのだとか。シンプルなようでいて複雑ですもんね。

こちらは1階に展示。

こちらは来館者の小学生が夏休みの自由研究に作成した骨格標本。新聞紙を使い、可動部分はマグネットで取り外しが可能。脊椎のひとつひとつまで丁寧に作られていて、クオリティに感激しました。

さまざまな模型のコーナー。医学関連資料と、歴史関連の資料が棚ごとに分けて展示されています。

特に興味深かったのが、胎児の頭蓋骨。エコー写真で見ていた4ヶ月の我が子、こんなにしっかり骨があったんだ……なんて不思議な気持ちになりました。

こちらはシャレコーベ・ミュージアムの開館に携わった方々のスカルを3Dで作成したもの。

賢い先生方の頭蓋骨模型を前に「頭いい人って頭蓋骨も大きいのかな?」「あー脳みそおっきいもんね、きっと」という、なんとも言えない会話をしました。

美術品としての存在

アステカ時代に作られたといわれる世界最大級のクリスタルスカル。硬質なクリスタルを、当時どのような方法で彫刻したのかはわかっていないそうです。

天然石を彫刻したスカルは、他にもたくさん。

近代美術との呼応

フィリップ・ハルスマン《官能的な死》 1951年

当時、ヌード写真は一般大衆に受け入れられると考えたダリとハルスマンが、単なるヌード写真ではなくテーマを持った作品の創作を始めたのだそう。

生のある状態の身体を使って死を表現するこの作品は、初代館長の思いを代弁するに相応しいものだと感じます。

そして《官能的な死》を、象牙で彫刻したもの。奥の彫刻と比較すると、小ぶりなのがわかりますね。これを彫らせんとするダリの影響力よ……。

阪神尼崎駅からバスがおすすめ。お天気ならお散歩もいいかも。

『シャレコーベ・ミュージアム』の最寄りは、南浜田バス停。阪神尼崎駅から宝塚行きに乗車して10分ほどの距離です。

お天気の日や、時間に余裕があるときは、お散歩気分で最寄駅から歩いてもよさそう。

車の場合、ミュージアムに駐車場はありませんが、目の前がコインパーキングなので、そちらが利用できそう。

最近ではあまり見られなくなってしまったオブジェや貴重な歴史的資料なども収蔵されている『シャレコーベ・ミュージアム』。想像以上の学びがあり、とても興味深く拝見しました。

3階の歴史や文化に焦点を当てた展示だけでなく、ポップな2階や、開かれた1階の展示からも感じ取れるものはたくさんあります。生を見つめ考えるきっかけとするために、子どもと行くのもいいかもしれないと感じました。

次回vol.3では、シャレコーベ・ミュージアムで開催されるイベントや、ミュージアムグッズをご紹介します。

『シャレコーベ・ミュージアム』
〒660-0062 兵庫県尼崎市浜田町5-49
《電車の場合》
・JR 立花駅 徒歩15分 タクシー6分
・阪神電車 尼崎センタープール駅 徒歩15分 タクシー5分
・阪神電車 尼崎駅 バス10分 南浜田バス停下車
《お車の場合》
・名神・尼崎IC 15分
・阪神高速・尼崎東出口 15分
 ※駐車場がないため、近隣のコインパーキングをご利用ください。

⚫︎開館日: 不定期な日曜・祝日 公式X公式Insutagramでご確認ください。
⚫︎開館時間: 10:00〜17:00(最終入館:16:30)
⚫︎入館料:中学生以上: 1000円
     小学生: 500円

※入館時にはスリッパに履き替え。
※通路が狭いため、車椅子での入館はできません。

シャレコーベミュージアム 公式サイト

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