『大ゴッホ展 夜のカフェテラス』が、東京上野の森美術館にて、2026年5月29日に開幕しました。
フィンセント・ファン・ゴッホの画家人生の約半分を過ごしたオランダ時代を中心に、パリからアルル時代までの作品約60点を展示。本記事では、その見どころをご紹介します。
4年にわたる大規模企画展の第1部

『大ゴッホ展』は、2025年から2028年にかけて行われる2部構成の大規模展覧会。その第1部となる『大ゴッホ展 夜のカフェテラス』は、神戸市立博物館、福島県立美術館と巡回し、現在は上野の森美術館にて開催中。
ゴッホの約10年の画家人生の前半を占めるオランダ時代を中心に構成された本展。ゴッホと聞いて思い浮かぶ鮮やかな色彩の作品が生まれるまでを、その礎となった作品や影響を受けた作品とともにたどります。
また、2027年2月からは、『大ゴッホ展 アルルの跳ね橋』が、本展と同じく、神戸、福島、上野を巡回します。
描くのは生活者の日常

牧師一家に生まれ、画家になる前は聖職者を目指していたゴッホ。オランダ時代の集大成である作品「ジャガイモ食べる人々」が生まれるまでの作品を多く展示しています。
貧しい人々やその暮らしにこそ誠実なものがあると考え、それらをモチーフに制作したゴッホ。特別ななにかではなく、日常を切り取った作品を多く描いています。
パリで生まれた豊かな色彩感覚

オランダ時代のゴッホの作品は、画面が暗いものが多く、その価値もはっきりしたものではありませんでした。「もっとモダンを知った方がいい」と、当時画商をしていた弟テオに勧められ、パリへと移ります。
印象派や新印象派、ポスト印象派の作家たちとの交流を持ちながら、色彩についても研究。その中で、現在広く知られるゴッホ“らしい”作品が生まれます。
補色を隣り合わせで置くなど、大胆な色彩で描かれた花の静物画。この頃、花描くことでさまざまな色彩の関係を実験していたといい、明るく鮮やかな画面の印象が強く感じられます。
新たな表現に目覚めた喜びを描く

タイトルにもある「夜のカフェテラス(フォルム広場)」は、1888年2月に移り住んだアルルで描かれたもの。
当時、風景画を屋外で描くことは一般化していたものの、夜に星空を描くというのはまだ稀。ゴッホは蝋燭の灯りを用いて描いていたそうです。
ゴッホはある手紙で「暗さに困るよりも、夜は昼よりも色彩豊かに見える、夜を外で描くのは楽しい」と明言しており、同作も楽しみながら描いていたことが想像されます。
鮮やかな黄色やオレンジ、深い青や紫や緑など、ここでも補色が大胆に使われています。
「大ゴッホ展」は上野の森美術館で、2026年8月12日まで

ゴッホ作品の変遷を感じられる『大ゴッホ展 夜のカフェテラス』は、2026年8月12日まで上野の森美術館で開催中。JR上野駅の公園改札を出て、東京文化会館の裏の通りをまっすぐ進むと左手に見えてきます。
つぶさに観察された日常のひとコマに感じる、ゴッホの視点。試行錯誤から生まれた豊かな色彩と、ゴッホならではの昼夜の捉え方を存分に感じられる同展。
ゴッホが見つめた日常と、そこから生まれた豊かな色彩表現。その歩みをたどりながら、作品の変化を楽しんでみてはいかがでしょうか。
『大ゴッホ展 夜のカフェテラス』
⚫︎会場
上野の森美術館
⚫︎会期
2026年5月29日(金)〜2026年8月12日(水)
※会期中無休
⚫︎開館時間
日~木曜日 9:00~17:30
金・土・祝日 9:00~19:00
※入館は閉館の30分前まで
⚫︎観覧料(※通常チケット)
・平日(月〜金)
一般 2,800円
大学・専門学生・高校生 1,600円
中学生・小学生 1,000円
・土日祝
一般 3,000円
大学・専門学生・高校生 1,800円
中学生・小学生 1,200円
※2026年6月30日まで、高校生以下無料
『大ゴッホ展 夜のカフェテラス』公式サイト
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