クラフトビールを推したい! 美味しさを知って欲しい! フツウのビールよりは高いけれど、クラフトビールにはその価値がある! 生粋の“クラフトビール・ラバー”の筆者が、オススメしたいクラフトビールを紹介します。
今回ご紹介するのは、流氷で有名な網走市に醸造所がある『網走ビール』の「流氷DRAFT」。オホーツク海のように透き通った“青い”ビールです。
『網走ビール』流氷DRAFT
広大な大地に豊かな農産物、とれたての魚介類……食いしん坊憧れの地、グルメ王国北海道。
名産品を数え始めたら終わりがないというほど美味しいものだらけの北海道ですが、ビールの生産地としても有名ですよね。
水質がよく、水不足になることも少ない北海道は、ビールづくりにうってつけ。1876年、開拓時代に作られた『サッポロビール』を筆頭に、『キリンビール』『アサヒビール』と、日本を代表するメーカーの工場が北海道に構えられています。
当然、クラフトビールづくりも盛んで、醸造所の数は東京、神奈川に次いで3番目とのこと。
今回ご紹介するのは、クラフトビール発祥初期に作られたメーカー、網走市に醸造所を構える『網走ビール』の「流氷DRAFT」です。
青いビール!?
細かい情報はさておき、このビールの特徴は言わずもがな見れば一目瞭然、その色です。
そもそもクラフトビールは、一般的なビールの色とは違う色味をしていることが多いものですが、それにしても青とは!
“オホーツク海をイメージした鮮やかなブルー”は、ややくすみがかっていてブルーグレーともいえるような……逆にそれがリアルな海を感じさせます。
青い食品は食欲を減退させるという説もありますが、このビールの場合はむしろ逆。「飲んでみたい!」好奇心がムクムク湧いてきます。
仕込み水に流氷を使用
地元のロマンを生かした特徴のあるビールを製造している、という網走ビール。なんとこの流氷ビールの仕込み水には、網走の冬の風物詩である流氷を使用しているとのこと。
「地元で有名な流氷を使って、海みたいなビールを作ろう!」だなんて。ちょっと遊び心が過ぎるんでは!? とツッコミつつも、心のなかではニヤニヤが止まりません。
フツーの材料で作られたフツーのビールは求めていない! クラフトビール・ラバーたちのココロをよくわかっていらっしゃいます。
「流氷って、飲めるの?」という素人然とした疑問を頭に浮かべつつ、ひとくち。
見た目も爽やかなら、味も爽やか! すっきりとした清涼感があって、癖は全くなし。サワーやチューハイを飲んでいるような軽やかさがあります。
ちなみに、青い色付けには天然色素クチナシを使用してあるので、飲んだ後の舌が青く染まっているということもありません。
“青いビール”“流氷を仕込み水に”などなど、キャッチーな要素が多いこともあって、正直なところ味はそこまで期待していなかったのですが。デコクション法という、ドイツの伝統的な手法で作られた本格派の味わいです。
夏のパーティーにぴったり!
「流氷DRAFT」は、麦芽使用率が25%以下なので、分類としては発泡酒となります。アルコール度数は5.0%で、苦みは抑え目。ビールが苦手な人でも抵抗なく飲めるはずです。
『網走ビール』では、グリーンの「知床トラフト」や真っ赤な「桜桃の雫」など、チャレンジングなビールを多く製造。色とりどりのビールを揃えて、遊び心満載のパーティーを開きたくなる1本です。