豚骨ラーメンのイメージといえば、細麺、白濁のスープ、キクラゲ、替え玉、独特の香りでしょうか。個人的には好きなのですが、あの独特の香りが苦手な人も一定数いるのも事実。
そんな人たちにもぜひ食べてみてほしいのが、2024年5月に大田区矢口渡にオープンしたらーめん川井の『豚骨青湯塩ラーメン』。
「豚骨=独特の香り」という印象を覆す、豚骨の“いいところだけ”を取り出した『豚骨青湯』をじっくり味わってきました。
ちなみに『豚骨青湯塩ラーメン』は、オーナーさんのイチオシです。
豚骨ラーメンのイメージを覆す『豚骨青湯』
見て、この澄んだスープ! 見てのとおり『豚骨青湯』は一般的な『豚骨スープ』とは全くの別物。こだわってこだわって、とっても丁寧に作られているので、詳細は差し控えますが、なにせ美味しいんですよ。
独特のくさみはなく、豚骨のいいところだけを引き出したスープに、丸みのあるお塩のタレ。焼豚はしっとりやわらかいのにちゃんと食べ応えがあるし、やや甘めの細いメンマも麺と一緒に食べて馴染みがいい。
海苔も香りよくしっかりと歯ごたえもあり、これはいい海苔でしょう?! と思ったら、お寿司屋さんで使うようないい海苔なのだそう。「原価考えろって言ってんのに高いんだよ!」とはオーナーさん談。
オーナーさんと、有名店で経験を積まれた店長さんがこだわり抜いて作った至福の1杯です。
丸みのあるやわらかで上品な塩
まずはスープをひとくちいただいて感動。とてもクリアで甘みがあってまろやかで上品で、なんて美味しいの?! なんで?! と思って伺ったら、なんとタレにお塩を5種類も使っているのだそう。
しかも、その日の気温や湿度によって味の感じ方が変わるので、日々調整されているということにびっくり。ということは、いつ行っても安定的にベストなお味がいただけるということ。細部にまでとことんこだわられているのだから、そりゃ美味しいわけですよ。
そこに合わさる細麺も、驚きのつるつる。細麺といえば博多とんこつラーメンの固茹でサラッとした食感をイメージするかと思いますが、らーめん川井の麺はつるっとしています。スープの絡みもよく、ゆったりと上品。筆者史上最も上品な塩ラーメンです。すごい好き!
柚子胡椒やブラックペッパーでさわやかに味変
食べ始める前に「味変で柚子胡椒を」とご説明いただいたにも関わらず、味変の必要のない飽きのこなさにすっかり忘れて食べ切りそうになりつつ、ひとつまみ。
しっとりとした上品さの中に、スッとさわやかな風が吹きます。豚骨青湯のまるっとしたふくよかさがあるからか、柚子胡椒の塩辛さが立つことなく柚子がしっかり香ります。なにこれ美味しい〜!
別添えでブラックペッパーもご提供くださいます。ので、せっかくだから!
こちらは柚子胡椒とはまた違ったすっきり爽快なスパイス感。ゆったりまろやかな塩味がキリッと引き締まるように感じました。作った方のおすすめにはね、従うべきなんですよ。美味しいこと、まぁ。
味玉トッピングが絶対おすすめ!
漬けタレの優しい甘さがしっかり染みていて、うまみが押し寄せてくる味玉。青森県産の《十六代真っ赤卵(まっからん)》というこだわりのたまごを使っており、素材の味もしっかり楽しめます。卵黄の味が濃厚で、味玉ごはんが成立する美味しさ。
そのままでももちろん美味しいのですが、ぜひともラーメンのスープにしっかり浸して食べてほしい! 卵黄とスープの混ざり合うコクと優しいタレの味が絶妙に絡んでふわっと広がり、顔の骨格の内側ぜんぶに美味しい香りが行き渡ります。すーごい幸せ。この香りの広がる鼻腔に住みたい(?)。
東急多摩川線 矢口渡駅から徒歩4分。大通り沿いに可愛いロゴ。
最寄駅は、東急多摩川線の矢口渡駅。多摩川方面行きホーム側に進み、区立矢口小学校方面へ。矢口小前の交差点を右折すると右手にお店が見えてきます。
駅から2回右折するだけなので、地図があれば方向音痴を極めるプロ迷子でも楽勝!
ぱっと見カフェのようなおしゃれな外観で、ひとりでもサラッと入店できます。
店内はカウンター席のみですが、ゆったりとした作り。お子様用の椅子も用意があり、家族連れでも安心して楽しめます。
唯一無二で最高のバランスを追い求めるオーナーさんと店長さんのこだわりがギュッとつまった『豚骨青湯塩ラーメン』。ぜひ味わいに味わいに行ってみてください。すごい美味しいから!
らーめん川井
⚫︎住所
東京都大田区多摩川1-18-28
⚫︎アクセス
東急多摩川線 矢口渡駅 徒歩4分
⚫︎営業時間
月・火・木・日:11:30 - 17:00
金・土:11:30 - 15:00、17:30 - 20:30
⚫︎定休日:水曜