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【2200円】日本初公開作品もたっぷり。『印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵』

印象派は、フランスで起こった芸術活動。モネやセザンヌ、ルノワールなど、フランスの画家をイメージする人が多いでしょう。しかし、印象派はフランスから海を渡り、アメリカの芸術にも影響を及ぼしています。

19世紀中頃から20世紀初頭に大きな発展を遂げた印象派。フランスからアメリカへ渡り、それぞれに違った表情を見せる印象派の作品を堪能しに『印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵』へ行ってきました。

一堂に会したフランス印象派とアメリカ印象派

ウスター美術館所蔵作品を中心に、モネやルノワールなどのフランス印象派から、アメリカ印象派を代表するハッサムなどの作品が約70点展示されています。

そのほか、クールベ、コロー、シスレー、ピサロ、カサット、サージェント、ホーマー、セザンヌ、シニャックなど、40人以上の画家の作品も展示。聞き慣れない名前も多くありますが、だからこその新しい出会いにも期待が持てますね。

また、日本の印象派作品も展示されており、日本にも影響があったのか! という驚きもありつつ、まあそれはそうだよな、という納得感も。

印象派が世界に及ぼした影響の大きさを感じられる展覧会です。

海を渡った印象派、アメリカに咲く

フランスで生まれた印象派は、海を越えてアメリカへ。フランスで発展した土台は踏まえつつ、アメリカ各地で独自に展開していきました。

1880年代には、アメリカの画商や収集家の間でヨーロッパ印象派のブームが来始めていたとのこと。そのニーズを満たすために、多くのアメリカ人画家がヨーロッパに留学し、自由な色彩を取り入れる方法などを学びました。

その後、ヨーロッパで学んだ印象派についてアメリカの画家たちが独自の解釈を編み出し、アメリカ全土に広がります。

拡大する間に地域ごとの特色も生まれ、さまざまなバリエーションができていきました。フランス印象派に忠実な表現をする画家、家庭の情景や田園風景、自然の驚異など、アメリカらしい主題にも応用する画家、写実主義から離れずにその中に色彩や筆致などの影響を見せる画家など、画家ごとにも豊かなバリエーションが見られます。

アメリカに印象派のイメージってあまりないように感じています。美術素人の筆者はどうしても、アンディ・ウォーフォルとかキース・ヘリングなどのポップアートをイメージしがち。

というのも、日本でアメリカ印象派が紹介される機会が少なかったようで、なるほどそれは知らないわけだ、と。

個人的には、ハッサムやグリーンウッドの作品が、印象派然としたイメージで好みでした。

《睡蓮》が初めて美術館に所蔵される経緯まで見られる

「印象派」と聞いていちばんにイメージするのが、モネや《睡蓮》という人も多いでしょう。

開館当初から印象派美術として作品を収集したウスター美術館。1910年にはモネの《睡蓮》を美術館として世界で初めて購入しました。価値を感じて購入を進めた当時のキュレーターのおかげで、現在ではこんなにたくさんのモネの《睡蓮》を鑑賞できているわけです。

その取引のためにいくつもの書簡でのやり取りがあったのは言わずもがなですが、なんとそれらも展示されています。購入時期や価格交渉、買い入れるための決裁に関するやりとりなども展示されており、美術館も組織だもんね! という気持ちに。

作品の時代背景や解釈などはよく見られますが、まさか取引の記録まで見せてもらえるとは。なんとも生々しい。

展示されている書簡は、《睡蓮》の購入についてのものですが、このとき《ウォータールー橋》の購入についても同時にされていたそうです。

印象派展は、郡山・八王子・大阪へと巡回

東京都美術館での会期は4月7日にすでに終了し、現在は郡山市立美術館で開催されています。その後、八王子、大阪に巡回。

夏に八王子の東京富士美術館に戻ってくるので、東京展を逃してしまった方にもまたチャンスが。秋には大阪・あべのハルカス美術館で、日本初公開作品もたっぷり堪能することができます。

印象派の世界にどっぷり浸りつつ、フランス印象派とアメリカ印象派の違いや共通点を探ってみてはいかがでしょうか。

2024年4月20日(土)~ 6月23日(日)郡山市立美術館
2024年7月6日(土)~ 9月29日(日)東京富士美術館
2024年10月12日(土)~ 2025年1月5日(日)あべのハルカス美術館

おまけ

筆者お決まりのコース。アサヒ スーパードライの樽生が398円! そりゃ飲む!

上野駅公園口のNewDaysで、生ビールが買えるのはご存知でしょうか。飲めるんですよ。たっぷり545ml。

美しいものに触れ、満たされた気持ちで飲むビール。最高です。お酒お好きな方、上野の美術館行かれるときはやってみてください、これ。クセになりますよ。ふふふ。

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蓮水おり(ori hasumi)

美味しいものと美術展とライブをテンション高めに楽しむワーママでバンギャ。コーヒー歴15年超の、J.C.Q.A.認定コーヒーインストラクター2級。12星座をモチーフにしたオリジナルブレンドのコーヒー屋を営んでいます。

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