フツウのビールより高いけれど、クラフトビールにはその価値がある! 生粋の“クラフトビール・ラバー”の筆者が今回ご紹介するのは、まるで洋服のような缶デザインが目を引く『かけはしブルーイング』ASOBI BEER ペールエール。
見た目良し、味良しの国産ホップビールです。
『かけはしブルーイング』ASOBI BEER ペールエール
国内醸造所の数は800を超え、大手メーカーからも“クラフト”と冠した商品が次々と販売されている昨今。日本のクラフトビール界は最高に盛り上がっている! といっても過言ではないはず。
実際、筆者がクラフトビールを飲み始めた10年ほど前に比べると、その認知度の差は歴然。「クラフトビールって何?」という時代はとっくに終わり、今や「どのクラフトビールが好き?」と話題にできるまでになりました。
『ヤッホーブルーイング』の「よなよなエール」を筆頭に『エチゴビール』や『銀河高原ビール』などはスーパーでも当たり前に陳列されていますよね。
一方で、まだ世に知られていない、隠れた名品ビールも数多く存在。なんといっても醸造所だけで800を超えるということですから、商品の数となるとその倍は下らないわけです。
今回ご紹介する『かけはしブルーイング』も、まだ知る人ぞ知るマニアックな存在。京都府の与謝野町に醸造所を構える、設立4年目の新進メーカーです。
地元のホップを使用したペールエール
京都府の日本海側、丹後半島の付け根に位置する与謝野町。そこで栽培されたホップを原材料にしたビールを製造している『かけはしブルーイング』。ホップの製造は2015年から、ビールの販売は2020年からという“若手”メーカーです。
現在販売されているのはこの「ASOBI BEER ペールエール」のみということで、これからの展開も楽しみなところ。
※厳密には、ペールエールの他に京都のバスケットボールチームとコラボレーションしたデザイン缶も販売されています。
アルコール度数は5.5%、ビールスタイルはペールエール。ひとつひとつ手摘みした与謝野産ホップを使用しているという、手間暇掛けられたこだわりにグッときます。ペールエールらしい柑橘系の爽やかな香りで、さっぱりといただける1本です。
そして味はもちろんですが、クラフトビール随一ともいえるオシャレなデザインが目を引くポイント。
与謝野町の象徴を抽象化したデザインとのことで、夕焼けや海を彷彿とさせるアートのよう。これまでのビールとは違う、洗練された雰囲気があります。ベースカラーも完全な白ではなく、ベージュがかっているとこともイマドキのセンスですよね。
ビールを飲んで海を守る!
京都府の宮津市から与謝野町にまたがる阿蘇海。その海では、牡蠣の大量繁殖が問題になっているとのこと。
牡蠣がたくさん採れると聞くと、素人考えでは良いことのように思えてしまいますが、実際にはさまざまな問題を引き起こす原因になっているのだとか。
大量繁殖した牡蠣の殻から発される悪臭や見た目の問題、さらには船の運航にも支障を来すなど、地元の方々にとっては悩ましい問題なのだそう。そんな牡蠣の殻を浄化槽に活用し、ビールづくりに役立てているのが『かけはしブルーイング』なのです。
オシャレなビールはギフトにも◎
食卓にあるだけで気分も上がる缶デザインは、ちょっとしたギフトにもぴったり。良い意味でビールらしくないビジュアルは、普段ビールを飲まない人にも刺さるはず!
今後はどんなオシャレで美味しいビールを販売してくれるのか……次の展開に注目したいブルワリーです。