昼に飲む酒はうまい! 1日頑張ったご褒美や、その日やることが片付いたあとなど、お酒は夜飲むものというイメージが色濃い日本社会。飲むことを目的に出掛けて、明るいうちから飲むお酒は格別においしく感じます。
今回は「そうだ、飲み行こ!」で、昼から美味しいワインとお料理が楽しめる、高円寺にあるイタリアン『ウシータ』をご紹介します。
カウンター席あり。ひとりでも気兼ねなく飲める居心地のよさ。
カジュアルなイタリアンというと、家族や友達とワイワイ楽しむイメージが強いですが、ウシータにはしっとり飲めるカウンター席もあります。カウンターの中は当然キッチンですが、前の壁に高さがあって程よい目隠しに。キッチンとフロアがゆるく、でもしっかりと仕切られているので、ひとりの時間を落ち着いて楽しむことができます。
筆者がお邪魔した日は、15時を回っていたこともあり穏やかな様子。カウンター席には、遅めのランチを楽しむ人の姿もありました。
テーブル席も広々としており、グループで行ってももちろん楽しめます。この日も何組か、楽しそうにワイワイと食事を楽しんでいました。
とりあえず冷えた白と野菜でスタート
まずはきゅっと冷えた白ワインで乾杯。柑橘やフルーツのような香りとハーブのような余韻を感じる『トスカーナ・ビアンコ』をチョイス。さわやかな甘さがありつつも、後味はすっきりとしていて、スルスル飲めてしまいます。お魚とかチーズもよく合いそう。
お料理のボリュームがしっかりめのウシータ。野菜もチーズもお肉も食べたい。でもひとりだしそんなには食べられない……と、思案してたどり着いた最適解が『グリル野菜のマリネとクリームチーズ』。
赤・黄のパプリカ、ズッキーニ、玉ねぎに、ドライトマトのぎゅっとした旨み。そこにクリームチーズの酸味がマイルドにきいていてさわやか。野菜はグリルしているので、マリネ液がよく染みています。
ハーブの香りのある野菜のマリネと、ハーブのような余韻の白ワイン。出来すぎた好相性に、お酒が進みます。端的に美味しい。簡単に語彙が失われ、笑いが出る美味しさ。好きです。また食べたい。
「おつまみ麺・極太にぼトン」は、出会えたらぜひとも食べてほしい
ウシータに行ったらぜひ食べてほしいのが『おつまみ麺・極太にぼトン』。極太麺に特製煮干し粉と、豚ロース肉のローストの薄切り、きざみ玉ねぎが贅沢にトッピングされている激うまパスタです。
むちむちのパスタに、煮干し粉とスパイスが絡んで旨みが大変だし、豚ローストはしっとりやわらかふわっふわ。脂も美味しい。
さらに、辛いオイルと自家製スパイス、追加の煮干し粉が別皿でついてくるので、お好みで味変が可能。最後まで飽きずに美味しさを作り出せる上に、旨みがしっかりあるのでお酒も進みます。煮干し粉とスパイスをたっぷりかけて、オイルをちょろっと。分量をひとくちごとに変えて楽しむのもおすすめです。
にぼトンは人気が高く、タイミングによっては売り切れていることも。実は筆者も、過去に2回ほどフラれていたので「やっと会えたね!!」という気持ちで、美味しさもひとしおでした。
濃厚ガトーショコラと赤ワインで締めくくる
食事を甘いもので締めたいタイプの人におすすめしたいのが、ドルチェ×ワイン。
今回は、ガトーショコラと、シラー100%の赤ワイン『テルース・ロッソ』をチョイス。普段はコーヒーを選ぶところですが、せっかくの昼飲みの締め。存分にお酒を楽しみましょう。
ウシータのガトーショコラは、小麦粉不使用でなめらかな口溶け。甘さは控えめながら、ビターチョコレートにありがちな苦味はなく、カカオの香りが感じられる濃厚な味わいです。季節のフルーツを添えてくれるのも嬉しいところ。
『テルース・ロッソ』は、しっかりした重厚感のわりにキレのよい辛口。濃い紫のさくらんぼのような、甘いけど重たくはない可愛らしい香りと、スパイス感のある余韻が印象的です。
ゆったりと溶けていくガトーショコラを赤ワインに追いかけてもらうと、カカオの香りがふわっと膨らんで、ローストしたカカオシェルのような香ばしさが鼻に抜けていきます。なんたる贅沢。
ウシータは、高円寺駅北口から徒歩2分ほど。飲食店が並ぶ、賑やかな通りの中にあります。立地もよく気軽に立ち寄れるため、休日のランチ帯は混んでいることも。
早めに気持ちが固まっているなら、席を予約しておくと安心です。当日なら、思い立ったタイミングでお席の状況を問い合わせてみるのもいいかも。
平日と日曜の昼間は「にせんべろセット」が用意され、その名のとおり「2000円」で、お酒とおつまみを楽しむことができます。
ワイン以外にも、リモンチェッロやアペロールなどのイタリアンらしいお酒もラインナップ。追加料金でパスタなどもつけられるので、ランチがてらゆるっと飲みに行くのもおすすめです。