12001〜15000円以内

【15000円以内】気がつくとカゴいっぱい!「East(イースト)」が作る、敬意とセンスあふれる多種多様なミュージアムグッズ

展覧会を鑑賞して作品から受けた刺激や感動をそのままに、高揚した気分を抱いて展示室をあとにしたらぜひ立ち寄ってほしいのがミュージアムショップ。展示作品をモチーフにしたり、作品そのものをデザインしたアパレル商品や雑貨などの趣向を凝らしたグッズが、まるで展示室の続きかのように並んでいます。

数ある美術展の中でも「East」が手掛けるミュージアムショップはとりわけ魅力的。そんな「East」が作るミュージアムショップの魅力をご紹介します。

積み上げた実績から成すバリエーション豊かなグッズのラインナップ

2007年からシュルレアリスムや日本画、キャラクター、ファッションなど、多岐にわたる展覧会・ミュージアムショップを企画運営してきた「East」。最近も話題の企画展で大規模なショップを運営していました。

「East」の企画するミュージアムショップは、とにかくグッズのバリエーションが豊か。広いショップスペースに、定番のポストカードや図録はもちろん、食品や食器、雑貨、アパレルなど幅広いラインナップ、かつ、ものすごい物量。特にTシャツのバリエーションは豊富で、普段着ることを前提に柄やサイズ感を真剣に考え始めると、お洋服を買いに来たかと錯覚するほど。日常に持ち出せる美術展を鑑賞している感覚で楽しめます。

かつてはグッズを眺めるだけだったため、2015年のマグリット展、2017年のバベルの塔展、「怖い絵」展など、長時間滞在したショップが「East」の企画運営だったことに気づいたのは最近のこと。展覧会の続きかのような世界が、ショップスペースに広がっていました。

『特別展アリス ―へんてこりん、へんてこりんな世界―』はショップも含めて特別展

2022年の7月〜10月に東京・森アーツセンターギャラリーで、2022年12月〜2023年3月まで大阪・あべのハルカス美術館で開催されていた『特別展アリス ―へんてこりん、へんてこりんな世界―』。定番の図録やポストカード、クリアファイルのみならず、食器やインテリア、紅茶やお菓子のセットなども、広大なスペースにずらり。ジョン・テニエルの描いた原画版、一般的に馴染み深いディズニー映画版、シュルレアリスムやサイケデリックに描かれた新たなアリス像など、それぞれにコーナーが展開されていました。

特にTシャツはデザインもパターンも豊富。どれがいいか思案しつつTシャツを何枚も抱えてウロウロし、いったん決めるも進んだ先にまた別のTシャツがあり悩むという、贅沢で楽しい、しかし無間地獄のような経験をしました。サイケデリックなチシャ猫のTシャツを諦めてしまったことをいまだに悔いており、以降、迷ったら買うことにしています。手放すより入手する方が 困難。手放さないけど。

まるでおもちゃ箱をひっくり返したような世界の『ヒグチユウコ CIRCUS展』

2019年から全国を巡回してきた『ヒグチユウコ CIRCUS展』のショップは、魅力的なグッズが山のように、広いはずのスペースに所狭しと並べられていました。バッグやTシャツなどアパレル商品が多かった印象ですが、テーブルウェアやお菓子、お茶なども充実。カプセルトイのコーナーもあり、大人も子どもも目を輝かせながらガチャガチャとハンドルを回す姿が印象的でした。

刺繍ブローチやキーホルダー、トランプやビーチボールなどユニークで遊び心を感じるグッズや、画集の展覧会限定版や複製画もあり、ヒグチユウコの世界の好きな部分を好きな角度から切り取って持ち帰ることのできる、コアなファンからライト層までを幅広く楽しませてくれるショップだったように感じました。

『マティス展』を日常に持ち出せるグッズの数々

2023年4月〜8月に東京都美術館で開催されていた『マティス展』は、マティスの世界にどっぷりとひたれる企画展。「マティスを感じる暮らし」をテーマにしたグッズを展開したショップも、展示と同様の大充実のラインナップ。事前のグッズ情報でも相当な数の商品が紹介されていましたが、それらがずらりと並ぶショップは圧巻。作品が制作された時期やテーマごとにコーナーが展開されており、切り紙絵をデザインしたグッズは、それだけショップがひとつ開けそうなほど。

作品と関連して、コーヒーやレモンケーキなどのコラボ商品もあり、こちらもなかなかユニーク。ブロンズ像の形を模した黒蜜かりんとうもあり、ここでも「East」の光る遊び心を感じました。

グッズの制作にあたり、細かい規定のあったというマティス作品。それらを全てクリアしてのグッズ制作、ショップ展開は、並の思いでは実現し得なかったであろうと推察します。作品や関わる人々への敬意を大切にする「East」の姿勢もや思いまでも、グッズに反映されているように感じられました。

次に「East」の思いのこもる企画を体感できるのは『デ・キリコ展』

「East」が次に企画展のショップを担当するのは、2024年4月から東京都美術館で開催される『デ・キリコ展』。1910年代の「形而上絵画」と呼ばれる作品がシュルレアリスムに影響を与えたとされており、筆者が注目しているのはこの点ですが、古典回帰や復讐的な自己模倣なども興味深いものがあります。これらの作品が「East」のフィルターを通ることで、どのようなグッズになっていくのか。きっと愛すべき、大切に胸に抱いて帰りたくなるようなグッズに出会えるのだろうと期待しています。

「East」が運営するショップは、グッズ制作に関わる方はもちろん、販売スタッフさんも鑑賞者同様に展覧会を楽しんでおり、とても気持ちの良い接客をしてくれます。同じものを購入するにも、どんな接客を受けたかで印象は大きく変わるもの。展覧会の感動を、高揚をそのままに持ち帰りたいという買い手の気持ちに応えるような、グッズへの愛情までも袋詰めしてくれるように感じます。展覧会に足を運んだ際には、ぜひミュージアムショップに立ち寄ってみてください。心掴まれる作品に出会えるかもしれません。

-12001〜15000円以内
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