昼間に飲むお酒の美味しさはひとしお。けれど、明らかな酒場に行くのは勇気が出ないという方も多いでしょう。そんなときはオシャレなカフェでスイーツとお酒を楽しむのがおすすめ。
Twitter(現X)を流し見ていたところ、たまたま目にした美味しそうなパフェ。「ゴルゴンゾーラチーズのパフェと?! 横浜ちょっと遠……えっいやライブあるじゃん!!」
ということで、推しのライブの前の時間を使って、2024年3月にオープンしたばかりの『パフェバー ミルピグ』にお邪魔してきました。
リバービューの明るくも穏やかな店内
通りから奥まった入り口を進むと、ガラス張りのリバービュー。伺った日は曇天でしたが、それでも十分な明るさ。店内の照明は落ち着いており、雰囲気も穏やかです。
「いちばんの撮影ポイントだと思います」と、自然光の入るリバービュー、カウンターの角のお席をご用意くださいました。
チーズ屋さんの本気。ゴルゴンゾーラチーズのパフェ
看板商品とのことで「ゴルゴンゾーラチーズのパフェ」を。はぁ……美し……
トップは、ポポーというアケビ科の果物のアイス。ポポー自体がほとんど市場に流通しないということで、初めましてのお味。完熟した桃と柑橘のさわやかさを足したような甘さで、パッションフルーツのような透明感のある甘みを感じます。
パルメザンチーズのチュイール(※)の塩みのパリパリと、しっとりと華やかに香るゴルゴンゾーラチーズ、キャラメリゼした胡桃と添えられたレモンの蜂蜜、カカオニブが食感や風味のバランスを取ってくれます。
グラスに蓋をするようにのせられたチョコレートに、とても華やかなハーブのような紅茶のような香りを感じます。気になって伺うと、なんとチョコレート自体に香りはつけていないそうで、「グラス内のハーブを使ったパーツの影響では?」とのこと。チョコレートもとても美味しいので、是非ともじっくり味わっていただきたいところです。
※チュイールとは
一般的なチュイールは、小麦粉・砂糖・バター・卵白・スライスアーモンドなどをオーブンで薄く焼き上げた、瓦のようなカーブが特徴のクッキー。サクサクした食感から、フランス風の煎餅ともいわれます。そのままでももちろん食べられますし、デザートの付け合わせとして楽しまれることもあります。日本へは、江戸時代の鎖国中にフランスから伝わったといわれており、国内でも古くから親しまれています。
この、下の3層。下から、ジンのジュレ、ゴルゴンゾーラのアパレイユ、赤ワインのジュレ。大人が詰まっている……。
その上に、ジュニパーベリーのアイス、アーモンドビスキュイ、カモミールのロイアルティーヌ、いちじくの赤ワインコンポート。どこまでも大人のためのパフェです。
アイスを半分くらい食べたら、チョコを割ってグラスに落とし、下のパーツと一緒にいただくのがおすすめとのこと。さまざまな味が混ざり合い、ひとくちごとに違った表情を楽しめます。
どこを食べても美味しい香りがするし、混ざり合った全てが美味しい。いちじくのコンポートも大ぶりで、プチプチ食感もしっかり楽しめます。いちじく大好き。
ここも全部美味しい……特にバジルゴーダチーズは、色に違わずバジルの風味がしっかり感じられます。チーズの香りとコクもしっかりあって、思わず口元が緩むほど。
パフェグラスひとつで完結するタイプももちろん素晴らしい世界ではあるけれど、外側のパーツがさらに色を添えてくれるという新しい良さがあります。
赤白どちらも合うけど、せっかくなら赤ワインがおすすめ
「白でもいけますが、赤ならアリアニコかメルローあたりがおすすめです」とのことで。せっかくなので初めましてのイタリア産のアリアニコを。
アリアニコは、ギリシャ原産のぶどう。プラムやチョコレートのような濃厚な甘みと香りのフルボディタイプのワインに仕上がるとのことで。そりゃぴったりなわけです。
海を背に。目指せ川。桜木町駅から徒歩3分
桜木町駅の5番出口からは220mと程近く、馬車道駅からも10分かかるかどうかくらい。今回は桜木町駅から向かいましたが、どちらの駅からも川のある方へ向かえばいいので、プロ迷子こと筆者も迷わず着けました。
混雑時はパフェの提供までに少し時間がかかるため、余裕を持ってお邪魔するのがよさそう。席間がゆったりめに取られているので、待っている間にお酒をいただきながら読書なんかも素敵かな、なんて。
穏やかな空間で川面を眺めつつ、美味しいパフェとワインを楽しむ。ゆったりとした大人の時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。