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【ワンコイン】日本の伝統産業の一端をこの手で。花火の老舗「若松屋」の線香花火作り体験 vol.1

日本の夏の風物詩としてお馴染みの花火。夏が近づくとなんとなく「あー今年は花火したいなー」とか「花火大会いつあるかなー」なんて思う人も多いでしょう。筆者自身が子どもの頃は花火で遊ぶ機会も多く、また、子どもが小学生くらいまでは自宅の前でよく遊んだものです。

華々しい打ち上げ花火も、ワイワイ楽しめる手持ち花火も好きだけど、取り分け好きなのが線香花火。なんとこれを作れるワークショップがあるというお話を伺いまして!

「線香花火を作るワークショップがあるですって?!」という驚きと、手仕事系ワークショップ好きの“やってみたい熱”が噴出し「ぜひ体験したいです!」とお時間を頂戴し、若松屋さんにお邪魔して線香花火作り体験をさせていただきました。

花火作りって実は全て手作業なんですって!

花火の主な材料は火薬。火をつけて遊ぶ花火も、燃える火薬の花を楽しむものです。

火薬を扱う場所の入り口には、安全を守るために静電気除去マットが設置されているそう。ということは、静電気のパチっとなったほんの少しの火花でも引火する可能性がある=電気を使う機械を通すリスクは火を見るより明らか。

材料について少し考えれば、そりゃそうか! というところではあるのですが、花火作りが全て手作業だなんて考えたことがありましたかね? 花火の1本ずつはもちろん、パッケージングまで全て手作業。袋詰めはさすがに機械でしょ? なんて一瞬思いましたが、そんなわけなかったですね。

形は変われど火薬は火薬。だから全て手作業。日本の夏の楽しみは、職人さんたちの手によって生み出されていたのです。

知らなかったとはいえ、あまりになんとなく遊んでいた過去の自分に「その時間、めちゃくちゃ慈しめよ!」と伝えたくなりました。

いざ線香花火作りの手仕事を体験!作業はシンプルながら奥が深い

材料は、火薬と紙。以上。

え? いや、そうか。線香花火って、こより状の紙の先に火薬が入っているんですもんね。線香花火好きでもこの解像度の低さ。いかになんとなく遊んd……(略)

この紙で火薬を巻いて、線香状にしていきます。線香花火作りから燃焼実験をしてみるところまで、かかる時間は30分ほどです。

まずは形を作る練習から

折り返すのはこのくらい。

紙の黄色い部分が火薬を入れるところ。ピンクの部分が持つところになります。黄色を利き手側にして置き、下側の角を持ち上げ、上側の角に近づけるように、斜めに谷折りを作ります。この谷が火薬を入れるポケットになるので、折り返す長さは色の境目くらいが目安。

利き手で黄色の先端を、反対の手で黄色とピンクの境目あたりを持ちます。黄色の先端をキュッとひねるようにつまんでこよりのスタートを作るのですが、ここにはどうやら思い切りが必要なよう。

編集長はスッとできたのに、筆者は全然できず。なんでできたのか/できないのかわからないパターンはよくあるようで、性格の違いか……ということに。線香花火作りは意外と人となりが出るのだそうです。

黄色部分を巻き切ったら、手の動きを少し変えてよく見る線香花火の形にしていきます。

見て! 初手こそ手こずったものの意外ときれいにできた! 嬉しい! この段階でもう楽しい! 手仕事好きな人は、きっとずっと楽しい!

こよりが作れるようになったら、いざ本番へ!

火薬をすくう道具は、細長い筒状のスプーンのようなもの。これで火薬をすくい、ケースについている棒ですり切り、匙にある火薬を紙にのせます。

先ほどの練習同様、黄色の先端からひねってこよりを作っていくのですが、火薬が入るので難易度が上がっている! 不器用の権化こと筆者、火薬をこぼす。

テーブルにはこぼしても大丈夫。手についたのは洗えばOK。ただし服にこぼすと、火薬の粒子が細かいためなかなか落ちないそうなので要注意です。

見て! 上手! 上から、練習→1本目→2本目。1本目がうまくいってそうな気配がしますね。なんとなくだけど。

作業自体はとてもシンプルで、ともすれば簡単に思えるかもしれません。しかしこれ、熟練の技があってこそ一定のクオリティが担保されるもの。花火職人さんたちの技術があって初めて生まれる夏の夕暮れの風情があるのだと感じました。ますます好きになっちゃったな、線香花火。

実際に火をつけて遊ぶ様子は、vol.2でお伝えします。

線香花火作り体験ができるイベントが!

5月24日(金)〜26日(日)に開催される『モノマチ2024』というイベントにて、日本一の花火メーカーである若松屋さんの線香花火作りワークショップに参加することができます。

『モノマチ2024』は、東京都台東区南部エリアにて開催される町イベント。若松屋さんは普段、店舗としての営業はしていないため、ワークショップが行われるのはこういったイベントの機会があればこそです。

料金は500円、所要時間は30分ほどと、コンパクトに気軽に体験できるのも魅力的。

線香花火作り体験はとても人気が高く、絶対体験したい! ということであれば予約していくのが安心。早いと午前中に枠が埋まってしまうこともあるそうなので、まずは予約。予約時間までに間ができたら、他の店舗をぐるっと見てまわって戻ってくるコースも楽しそう。

『モノマチ2024』で実施するワークショップの概要

『モノマチ2024』の他に、7月27日に杉並区で実施されるイベントにも出展予定があるとのこと。少し先にはなりますが、夏休みのレジャーや宿題の課題をひとつクリアするのにもちょうどよさそうです。

知っているようで知らない花火のこと。日本の伝統産業に直に触れられるこの機会に、ぜひ線香花火作りを体験してみてはいかがでしょうか。

『若松屋』公式サイト

『モノマチ2024』のワークショップ一覧はこちら
『モノマチ』公式サイト

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