筆者・佐古道美珠の使用ツール スマートフォン : iphone13pro
尼ロックについて調べ、予定を立て、予約を完了するまでの流れを光の速さで済ませ、わくわくそわそわしながら楽しみにしていた尼ロッククルーズ。
武庫川駅から川沿いを進んだ先のロータリーで到着の連絡をして待機していると、送迎車が来てくれました。フッ軽友人・筆者以外にも2人乗り込み、いざ出発です。
『尼ロック待ち』があることも。余裕を持ったスケジューリングが安心。
武庫川駅ロータリーから車で約10分。ほぼ横付けで送迎車から降ろしていただき、管理事務所で受付を。乗船者名簿に記入して、予約名を伝えて料金を支払ったら受付完了です。
予約は10:30から。しかし、この日は船が混んでいたようで『尼ロック待ち』が発生していました。そんなこともあるんですね。後ろに予定のあるクルーズならば、時間に余裕を持たせたほうが◎。
管理事務所では、グッズ(Tシャツやステッカー、釣り用具等)の販売もあり。ステッカーを購入しました。
ついに乗船!クルーズ前にライフジャケットを着用し、いざ出発
尼ロッククルーズは、1周約60分間。船長とガイド役の方の2名と、乗船者は我々を含め催行人数上限の12名でした。大人気!
ガイドさんが乗船の注意点を手短に説明して、出港!
最初に見えてくるのは尼崎の工場群。工場も好きな筆者にとっては最初から心拍数があがる出会いです。すごくいい。美しい直線です。
船は約17ノット=時速約31kmで海を爆走
小型の船ですが、船長の操縦がお上手で、大きな揺れはなく快調に飛ばしていきます。
途中で波が立った際、ガイドさんから『揺れを体験したい人ー!』の問いかけに筆者だけ元気よく手を挙げ、体験することに。
たった数センチの波でも、横から当たると船を大きく揺らす
波といってもおそらく20cm未満ほどのゆるやかなものが船に当たっただけで、3トンもある船が大きく左右に揺れました。
『船は縦の波には強いけれど、横からの波には弱いんです』なんてこともアナウンスされながら再度エンジンスタート!
新しいことを知れるというのは、いくつになっても楽しいですね。
『右手の工場は、amazonとPanasonicです。さて、海があり、高速道路がある尼崎。ここに、なぜAmazonの工場があるでしょうか………………答えは、amaだからです』
そんなやり取りにひとしきり笑っていると、見えてきたのは〝尼ロック〟。
出港から15分ほど。ついに尼ロックへ到着
24時間、365日、船の出入りを確認し、船舶の通過を確保する【コントロールセンター】は、目視で船の出入りを確認し、門の開閉をします。
たまに気づいてくれなくて電話をするというのはAMAricanジョークなのか、実話なのか。軽快なトーク力に真偽は不明です。
尼ロックの通行料はなんと『無料』
どんな船でも、コントロールセンターが認識したら『無料』で通れる尼ロック。懐が深すぎる尼崎市。ロックだぜ。信号が青になったら尼ロックの中へ船が進みます。
尼ロック内に侵入すると、すごい!!! 大好きな鉄骨がいっぱい!!! 囲まれてる!!! はあはあしちゃう。
入りきると、再びコントロールセンターの方が第一閘門を閉めるのですが、この日はなかなか閉まらず。
どうやら300m程うしろから付いてきていた小型船舶も一緒に閉じ込めるようです。尼ロックには『相乗りも』あるんですね。
ちなみに、尼ロックの幅は横17m×縦90m。500トンの船舶までは通行可能とのこと。500トンの船といえば、遠洋漁業もできる大型の船です。
水位の変化に目を見張る。コレばかりは運頼み
ガイドさんから『第二閘門が開くと、水位の変化があります。よく見ててくださいね』の声かけが。
正面にある第二閘門に目を向けると、ゆっくりと開いていきます。そして水位がぐんぐんと下り、最終的には70cmほど下りました。
『これを楽しみに来たというのに、場合によってはほとんど水位に差が出ない時もあります。そればっかはしゃーなしなんですよねえ。船長、コレはなかなかいいんとちゃいます?』
船長『(腕で大きく丸のポーズ)』
終始このようなテンポの良い会話があり、クルーズのみではなく、お二人の掛け合いまで楽しめちゃいます。
海を経て、第二閘門から川へと出発。
船が無事に通過すると、これ以上の水位変化がないよう、第一・第二閘門ともに、再び固くゲートが閉ざされます。
川に入ると、工場に囲まれてはいるものの、徳島大学の環境研究をされている学生さんたちが水質調査をしたり、工場にも緑が必要! と感じている企業が緑を植えたりと、年々緑化が進んでいるのだとか。無機質と緑って、いいですよね……。
ガスタンクの形も工業地帯特有
街中で見る一般的なガスタンクは球形ですが、尼崎の工業地帯では円柱状です。
単純に場所を取らないからというのが理由だとか。その珍しいガスタンクの形を模したのが『であい橋』のモニュメント。
尼崎のシンボル的存在なんですね。
屋根がなくコンパクト船は、橋の下をくぐるため
すでにご紹介の通り、クルーズの催行上限人数は12名。この船の小ささには秘密があるそう。
真夏や日差しの強い日は、なぜ屋根がないのですか……! という悲痛な声があるそうですが、屋根があると背の低い橋をくぐれないのです。
『座席に立っていいので、橋の裏側も触ってみてくださいね』という貴重な体験も。小型船ならではです。
大興奮の尼ロッククルーズ。折り返しの旅はvol.3にてご紹介です!