本記事には、精肉中の牛肉の画像が多く掲載されています。苦手な方はご注意ください。
WEBメディアのライターという立場を利用して工場見学を楽しませていただいたもので、一般公開はされていません。食いしん坊が仕事になったことでできた体験です。
上級編・その1に続き、上級編・その2ということで、ここからは骨を抜いて精肉するところから、保管するための冷凍技術までをご紹介します。
普段はなかなか見る機会のない状態のお肉から、熟練の技もじっくり拝見してきました。
抜骨は熟練の技
この大きな塊の状態では、まだ骨がついています。ここで行われているのは、そこからゴリゴリと骨を外していく作業。
ニイチクでは、抜骨に特別な資格等は設けていないそうですが、手つきが完全に熟練の技!!
作業されている皆さん、大きな塊のお肉に迷いなく刃を入れて、ゴリゴリと骨を外していきます。あまりにも鮮やかで、どのくらいの経験を積めばできるようになるのかと、じっくり拝見しました。
こんなにきれいに分けていくんですよ。すごいですよね。無駄がない。
ゲンコツと思しき部位を見た編集長「おいしそう」と言っていました。いろいろまだです。ただし、食を楽しむ才能に満ち溢れていることはわかる。
部位ごとに分けられて保管へ
こちらでスジなども分けていきます。ここで出たスジ肉なども、煮込みなどに加工されて、オンラインショップに並ぶのだそうです。どこまでも無駄がない。
各部位に分けられたお肉は、それぞれにシュリンクパックされます。ただ真空にするだけでなく、場所によって吸水用シートをあてて、良い状態で保管できるように工夫もされています。
分けたてほやほやのサーロインの美味しそうだこと! 重量をはかりラベルをつけたら、いざ次の工程へ!
高度な冷凍技術と設備
真空にシュリンクされた塊肉たちは番重(食品用のプラスチックコンテナ)に入れられ、アルコール液へドボン。浸漬して2時間ほどで中までしっかり冷凍状態になるとのこと。
通常の冷凍庫よりも液体冷凍のほうが熱伝導が速く、短時間で冷凍ができるのだそう。
シュリンクしたてよりもやや冷凍感のある色味になっているのがお分かりいただけるでしょうか……。
この機械に使用するのは、通常よりも粘度の高いアルコール液。粘度が高く揮発性が低いそうで、たしかに工場内を歩いていてアルコール臭は感じませんでした。
「近づくと結構しますよ」とのことで、編集長と顔を寄せてみます。「「そう? する?」」「あっするかも!」「ほんと?!」……嗅覚が終わっている……「えー?」なんてスンスンしていたら「ほんとだ!」程度には感知できました。大丈夫。(大丈夫?)
普段は見ることのできない、牛肉加工場の中をたっぷりと拝見し、たくさんお話を聞かせていただいて、大変勉強になりました。なんとなくの響きやイメージでの思い込みなども払拭でき、とても貴重な機会をいただいたことに感謝しております。
これだけの内容を拝見したあとは、ニイチク社員の方だけでなく一般にも公開されている社食へ。次回は美味しいランチをご紹介します!
これ見てどんな気持ちで食べるの……とお思いの方もおられるでしょうか。純粋に「技術すごい!」「感謝していただかねば!」の気持ちです。ちゃんと正気。