前回vol.3では、日本人作家が見たメキシコやメキシコ美術への感情や思考についてご紹介しました。
ここまででメキシコ美術が興味深かったことは伝わっていれば幸いなのですが「なんで埼玉でメキシコ?」の疑問は残ったままですよね。
ここからは「なぜ埼玉で?」と「展覧会といえば!」の、ミュージアムグッズも少しご紹介していきます。
埼玉県とメキシコ州って姉妹提携締結しているんですって

埼玉県とメキシコ州、さいたま市とトルーカ市が、それぞれ姉妹都市提携を結んでいます。ちなみに、トルーカ市はメキシコ州の州都の市。県庁所在地同士、というところでしょうかね。意外と知らないものですね。

また、埼玉県立近代美術館の初代館長・本間正義は、戦後長らく東京国立近代美術館に勤めておられ、メキシコ美術の普及に勤めてこられたのだそうです。
1962年の訪墨時には、メキシコ壁画運動が影を潜めて以降、より国際的な絵画を嗜好する潮流を感知。若い美術家たちを選定した新しいメキシコ美術を伝える企画展を実施してきました。

1960年代には、アメリカ美術の流入によって日本でのメキシコ・ブームが過ぎ去ってしまってからも、変わらずにメキシコ美術を見つめてこられたのだそうです。
そして館長として埼玉県立近代美術館の開館にあたり、メキシコ美術作品のコレクションを形成。さらに、初代館長の離任後もメキシコとの結びつきを受け継ぎ、関連する展覧会をたびたび開催しています。
メキシコらしさあふれるグッズも要チェック

メキシコ関連のグッズというと「死者の日」モチーフのイメージが強いでしょうか。スカルモチーフと並んで、メキシコの民藝品であるパンの張り子などもあって可愛いですね。
毎度息をするように購入することをお勧めしている公式図録(1400円)は、2月末よりミュージアムショップで販売開始とのこと。開幕となった2月1日から予約は受け付けており、ご予約の方には3月上旬に郵便で届けてくれます。楽しみ。
また、オンライン販売は3月下旬からの予定なので、会場に行かれる方は予約してくるのがいいかも。
図録が届いたら、また改めてグッズのご紹介もする予定です。

今回はひとまずメキシコ産のカカオ(※)を使ったチョコレートと、展示作品のポストカードを購入。
展示作品のポストカードが30円はどうしてですか? もっと払わせて?
※「チョコラテ・アーモンド」に使用されているカカオはガーナ産。
会期は2025年2月1日〜5月11日。埼玉県立近代美術館にて。

『メキシコへのまなざし』は、JR北浦和駅西口から徒歩5分ほどの埼玉県立近代美術館にて開催中。

駅前のロータリーを抜けると見える、埼玉県北浦和公園の入り口にメインビジュアルのポスターがドドンとあるので、その左手を入っていくと建物が見えてきます。
会期は2025年2月1日〜5月11日。3月下旬に展示替えがあり、版画作品などが一部入れ替わります。作品リストを拝見するに、結構な数が入れ替わりそう。
メキシコ美術の持つ役割や、日本人作家に与えた影響、また、埼玉との繋がりなど、たくさんの学びがある『メキシコへのまなざし』。
西洋美術とはまたひと味違った、ダイナミックな印象のメキシコ美術を楽しみに、足を運んでみてはいかがでしょうか。
『メキシコへのまなざし』
会場:埼玉県立近代美術館
会期:2025年2月1日(土) ~ 5月11日(日)
※会期中一部展示替えがあります。
前期:2月1日(土)~3月23日(日)
後期:3月25日(火)~5月11日(日)
休館日:月曜日(ただし、2月24日、5月5日は開館)
開館時間:10:00 ~ 17:30(展示室への入場は17:00まで)
観覧料:一般900円(720円)、大高生720円(580円)
※( ) 内は20名以上の団体料金
※中学生以下は無料
※障害者手帳等をご提示の方 (付き添いの方1名を含む) は無料
※企画展観覧券(ぐるっとパスを除く)で、併せてMOMASコレクション (1階展示室) も観覧可。