WEBメディアのライターという立場を利用して工場見学を楽しませていただいたもので、一般公開はされていません。食いしん坊が仕事になったことでできた体験です。
牛肉専門の食肉加工・卸の株式会社ニイチクの、良質なお肉や和牛のベーコン、母の日/父の日のギフトなどを過去にご紹介させていただき、懇意にしていただく中で「工場見学できます」とのありがたいお話を頂戴しました。
高揚のあまり「えっ行きたい!!」と初手の返事でタメ口をきいてしまった筆者と編集長が、広報ご担当者様にご案内いただき、工場の中を拝見してきました。
今回は〜初級編〜ということで、一般的に馴染みのある形のお肉の画像のみ掲載しています。生肉も無理、という方以外は、安心してご覧ください。
老舗すき焼き店も御用達。国産牛専門の精肉・加工・卸の会社「ニイチク」
創立80年を超える株式会社ニイチク。高い品質と安全性で、浅草の老舗すき焼き店が《唯一の仕入れ先》として選んでいるほど。
国際的食品の安全性と品質の基準である「 SQF認証資格」も取得しており、食肉業界で信頼を得ている会社さんです。
国産牛を専門に扱っており、精肉・加工・卸だけでなく、『石垣牛』の育成支援事業もなさっています。
スライスは機械、仕上げは人の手で
枝肉を分解し、骨を外した大きな塊のお肉をスライサーにセット。厚さを指定してスイッチをオン。一定の速度で同じ厚さに切り出されてくる様の美しさといったら、思わず足を止めて見入ってしまうほど。
画像はすき焼き用のお肉をスライスしていますが、また別の機械でステーキ肉なども同様にカットされます。
で、いい感じにサシの入った美味しそうな、見たことのあるサーロインステーキの形になります。ここから、筋っぽいところや脂の厚すぎる部分などを削いでいき、重量とビジュアルを整えていきます。
すごいんですよ。作業されている皆さん、スッスッとカットされているのに秤にのせるとちゃんと規定の重さになるの。
長年の経験から得た感覚もあるのでしょうが、素人目に見ると「プロ〜! すごーい!」と感じます。し、声出てましたね。
切り落とした部分は別のものに変身
削いだ筋や脂、そこについている赤身部分なども、切り落としたからといって捨ててしまうわけではありません。
筋はすじ肉として加工されたり、脂身は牛脂としてお肉などに添えられたり、可食部はメンチカツやハンバーグなどに生まれ変わったりします。和牛を加工して出ているので、これらも当然全部和牛なわけで。
加工品については、常に「なんで?」という価格で販売されているので、手頃に和牛を楽しみたい方は、オンラインショップをぜひ利用してみてください。たまにとんでもないお値段になっていることもあります。大丈夫なの?(ダメだそうです)
真空パックまで来たらほぼ完了!
重さが揃えられたお肉は、機械で真空パックに。
整えるのが手作業なので、機械を通すのももちろん手作業。1枚ずつセットしていきます。
と、きっちりと真空状態にされた状態で出てきます。これが商品パッケージに入れて出荷されます。あな美しや。
お邪魔した日は拝見できなかったのですが、ギフトシーズン前になると、すき焼き用のお肉を1枚ずつ手包みする作業が、途方なく思えるほど続くとのこと。丁寧に包まれたお肉の輝きについては、以前ご紹介したとおり。
いいお肉は手間と心をかけて大切にお客様のお手元に届けられるというわけです。
先述のとおり、ニイチクの工場は一般公開はされていません。タイトルに記載のあるとおり【職権濫用】して、見学させていただきました。
せっかく見学させていただいたので、次回〜上級編〜ではもう少し踏み込んだ内容をご紹介します。
生き物の形が感じられる画像が入りますので、苦手な方は、その次の美味しいところをお待ちくださいね。